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００ナンバーを除けば、ストーリー的な中心になるのは、ライ／ウィッチ／クワイトの三人だと思ってます。あと、影の主役（？）がタイラント、かな。 で。ストーリー背景をおおざっぱに纏めると……。 若かりし頃のライが、その傲慢さによって他人のあり方を否定し、自分の思うように変えようとしたのが、そもそもの発端。それによって、クワイトが出現（？）し、彼の手によって永い眠りについていた筈の Black Ghost が目覚めさせられてしまう、と。ライが事の重大さに気付いた時には、もう、事態は到底、彼の手に負える状況ではなくなってしまっており、為す術もないまま時間だけが流れ……。（と、ここまでは物語開始以前の話） ついに、００ナンバーにお呼び（？）がかかってしまう、と。（こっから物語が始まる訳ですね） こんな感じのつもりです。 で。 もし、００９がここに関わらなければ、結局、ライはウィッチとクワイトを殺して自分も死んだと思います。（他にどうしようもない）が。００９の介入によって、三者はそれぞれに救われた…のかな、と。ライは妹を殺さずに済んだし、ウィッチの憎しみは消えたし、クワイトは…まぁ、満足して死んだんじゃないでしょうか。多分。 クワイト vs ００９ の構図 共に（方向性は違っても）絶大な『力』を持つこの二人の対立ってのが、物語の根幹を成す基本的な構図だと思っています。 自分の力をあくまでも自分の欲望の為だけに使うクワイトと、絶対に自分の為には使わず弱者を守る為だけに使おうとする００９。 共感能力を持ちながら、他人に共感する事が全く無いクワイトと、共感能力を持たないにも関わらず、自分の苦しみよりも他人の苦しみが辛い００９。 他人を思い通りにしたいクワイトと、たとえ『平和を望んで欲しい』という事であってもそれを他人に強制は出来ないと思う００９。 クワイトは００９に（自分と同じように？）欲望…というか憎しみ…のままに行動をさせようとし、００９の方はクワイトに、やりたい放題したからって満たされる訳じゃない（自分で自分をコントロールしろよ！）って事を教育（？）しようとする。 こういう感じでしょうか。 ライ vs ウィッチ の構図 − 他者を受け入れる態度 クワイトに対する態度において、この二人は完全に正反対です。 ひたすら否定するライ。肯定しつづけるウィッチ。 ライは、かつてのクワイトのあり方を否定して脳手術までやらかし、その挙げ句、今度はその結果がまた気に入らなくて、彼を殺そうとする。とにかく、否定するばかり。 ウィッチは、かつてのクワイトのあるがままを愛し、変わってしまった後も、そのままを愛し、とにかく付いて行く。望む事は総て叶えると言い、たとえそれが自分の信条に反する事であろうとも、とにかく『彼が望むのなら』すべてを受け入れる、と。 ウィッチ vs ００３ の構図 − 愛の形（？） 好きな相手に対する態度ってのが、この二人は全く正反対なので、これはこれで面白い構図かな、と。 前述のように、相手の存在そのものを肯定して、どう変わってしまおうとも黙って付いて行くウィッチに対し、００３は『自分の愛した』彼の為なら、その彼本人とでも戦う構え。 この場合、どっちがより強いのか不明ですし、どっちが正しいかは更に不明なんですが……。 タイラント vs クワイト の ００９を巡る構図 この二人は無茶苦茶対立してますね。 当初、００９に反発を感じていたタイラントは、その圧倒的な強さを見せ付けられて一気にシンパと化し、そばに居るに従って、だんだんと００９の『強さ』というのが、単なる物理的な強さだけじゃないという事に気付き、心底惚れ込んでく。で、自分もそうありたいと、かつてそう思ってたんだと、そう気付いていく訳です。 一方のクワイトは、徹底して変わらない。で、００９によって変わって行くタイラントを、興味津々で観察してる、と。でもクワイトは、００９の姿を見ても何も感じない。（いや、苛めたいとは思うんだけども） つまり。同じ物を見ても同じ事を感じる訳じゃないんですよね。タイラントにとっては００９って究極の『お手本』だった訳ですが、クワイトにはそうではなかった、と。 で。 このタイラントの変貌ってのは、もう一つのストーリーかなぁと思ってます。（だから、影の主役） タイラントにとって００９てのは『二人目の男（爆笑）』で、その００９のおかげで一人目の奴の、言葉足らずなところが判った…（のかなぁ？ 結局、真実は闇の中ですが） そういえば、ウィッチもタイラントを教育してますね。 リーダー考 これは、実は隠れたテーマかもしれないです。 リーダー（指導者）にかかる負荷とか、その資質とか、指導力の示し方とか。 専制君主な感のある、恐怖支配型のクワイト。 実力を見せ付ける事で有無を言わせない、ウィッチ。 庇護者たらんと欲するも実はフォローされっぱなしで、要するに器じゃない、ライ。 重責を負いかねて苦悩する、００４。 全然リーダーっぽくないのに、ごく自然にリーダーを務め、庇護者でもある００９。 『いかにも』なリーダーだったと思われる、タイラントの元上官。 中間管理職的日和見リーダーだった、タイラント。 まぁ、こんな感じでしょうか。 組織考 たいして考察はしてないですが、物語中で語られる Neo Black Ghost の組織構造ってのは、現時点の私が考える、ある意味で究極の組織です。こういう組織だったら、なかなか潰れないし、柔軟かつ頑丈なんじゃないかなぁ…と思ってます。 対する００ナンバー陣営は、もう、組織としては全然駄目。ていうか、組織ですらない。単なる集団。ほんと、「よくこれで勝って来た」って感じです。 ところが、一つの意志の元に団結した小規模組織が、一見強固に見えるけど、保身が一番の大きな組織に勝っちゃう事がある。 まぁそんな話でもあるかなぁ、と。 という訳で、なんか長々と書いちゃいましたが、だいたいこんな感じの話っていうのが私の認識です。 大小様々なテーマが入り乱れちゃってて、もぉタイヘン…ですね。 こうして見てみると、物語的には後半のが重要ですね。 いや、あの前半には、私的な意味しかないんだろーなぁとは思ってましたが……。やっぱりなぁってちょっと苦笑するっきゃ無いデスはい。 で、この中のどれを残し、どれを切るのか…って事になるだろうと思います。 しーん。 倒れそうですね。えぇマジで。 |