『幻想海悠園』
『語部館』
『月光水晶譚』

『月光の舞姫』への50の質問
 −　「異世界ＦＴキャラを質問攻め（50項目）」回答　−
これは、有沢ケイ様のサイトGirlish☆Floricの突発企画「異世界FTキャラを質問攻めっ」の質問項目への回答です。
質問項目は有沢ケイ様によるものであり、その著作権は、有沢ケイ様に帰属します。


回答キャラクター：ラーナ・ル・スティエスタ（最果ての国version）
※『新月（ ＩＩＩ ）　久遠 ノ 誓 』〜『新月（ ＩＶ ）　刻限 ノ 夜 』の間を想定しています。
※年齢的には20歳前後です。
登場作品：『月光水晶譚』

※　ネタバレ的な内容もあるので、物語を未読の方はご注意ください　※


Question １　まず、お名前をどーぞ。正式名、本名などあればそちらも。
ラーナです。
名前の意味は『月光』で、銀髪の女の子の名前としては、割と一般的です。
正式な場では、『ラーナ・ル・スティエスタ』と呼ばれます。

Question ２　あなたの性別・髪や瞳の色・体格・民(種)族など（あれば）身体的特徴を教えてください。
性別は、一応、女です。
髪の色は銀で、目の色は銀灰色。髪は、膝にとどく程に長く伸ばしています。
身長は 160cm 程度。結構、痩せてる方で、体格はいまひとつ女性的ではないです。
つまり、その…胸、あまりないんです……。

Question ３　あなたの故郷について語ってください。
かつて魔界に最も近いところであったと言われる場所にある、ヒトと魔が共に住む国です。
この国には、世界の柱のひとつであり、夜と魔を司る『月光水晶』を奉っている神殿があります。
気候は温暖ですが、湿潤という程ではありません。森が多いです。

Question ４　あなたが今いる国(都市・土地)について教えてください。
王都にある、月光神殿に住んでいます。
月光神殿の敷地内の殆どは庭園…というよりも森で、その広大な敷地の中に、十二の館が点在しています。
敷地の一角には、十二本の水晶の円柱に囲まれた、白い石を敷き詰めた円形の舞台があります。満月の夜には、この舞台にヒトと魔が共に集い、巫女姫達の歌や舞、楽士達の奏でる弦を共に楽しみます。

Question ５　あなたの職業(地位・称号)は？
月光水晶に仕える第一の巫女たる『月光の舞姫』です。
正式な場で呼ばれる『ラーナ・ル・スティエスタ』の『スティエスタ』というのが月光の舞姫に冠せられる称号です。意味は、『歌姫にして舞姫』。ちなみに『ル』は『唯一』や『絶対』というような意味です。
『月光の舞姫』は、ヒトの姿をし、ヒトの時間に従っていますが、本当はヒトではなく、月光水晶そのものです。
ですから、私はヒトではありません。
ヒトの魂と『水晶の月』の半分から作り出された、世界を支える柱のひとつなのです。
しかし、ヒトの多くはそれを知りません。
但し、『魔』は、それを知っています。何故ならば、私の一部となっている『水晶の月』は、かつて、魔のモノ達の世界を支えていた柱のひとつだったからです。
つまり。
『月光の舞姫』は、月光水晶に仕える第一の巫女にして月光水晶そのものであり、同時に、魔のモノの月でもある……のです。

Question ６　あなたの家族について教えてください。
ものごころついた時は、既に、両親は今生の生を終えておりました。
七歳までは、同じ村に住むヒト達が『村の子供』の一人として育ててくれました。
その後は、月光神殿の巫女達に育てられましたので、家族…という感覚に一番近いのは、巫女達でしょうか……。

Question ７　あなたが今身につけている服装について教えてください。あれば武器防具アクセサリなども。
布のワンピースのようなものです。特に着色はされておらず、素材の色そのままです。
身につけているアクセサリーは、月光水晶の紋章をかたどったペンダントと、舞姫の身分をあらわす腕輪です。
月光の舞台で舞う時には、12個の水晶の鈴を付けた銀細工の腕輪をつけます。
この鈴の数（12個）は、魔のモノの故郷である『魔界』にある月の数に由来しています。
魔界には13個の月があり、その一つが『水晶の月』だったのです。つまり、12個の鈴は、『水晶の月』を除いた残りの月を現しています。13個目の月である『水晶の月』を表すのが、腕輪を身につける巫女姫自身です。

Question ８　あなたの信仰(宗教・伝説など含む)について教えてください。
月光水晶に仕える巫女なので、宗教は月光水晶教（？）…ということになるのでしょうか？
月光神殿では、「この世界は、昼と聖を司る陽光水晶と、夜と魔を司る月光水晶の二つによって支えられている」と教えています。
伝承によれば、かつて、世界は唯一の柱である天地珠によって、支えられていました。
ところが。
ある時、異世界…今のヒトが『魔界』と呼ぶ世界…の存在である一ツの『魔』が禁断の秘術によって、魔の世界とヒトの世界とを一つにつなげてしまったのです。その衝撃で、天地珠は砕け散り、そして、この世界にやってきた『朱』の魔によって、ヒトの世界は滅びました。
それから永い年月が達ったある時、砕けた天地珠の破片に残されていた最後の力を使う、最後の天地珠の巫女が現れました。そして、巫女に導かれた勇者は、生き残ったヒトを取り纏めて魔のモノに戦いを挑み、魔のなかの『黒』の一族の協力を得、ついに、二つの世界を再び切り離す事に成功しました。
かくして、ヒトは再び世界を取り戻したのです。
ですが、その戦いの折にヒトに味方した『黒』の魔達は、ヒトを護る為にヒトの世界に留まって戦った為、二度と自分達の世界に帰れなくなってしまいました。
そこで、勇者はこの国を興し、ヒトと魔は共に生きる事になりました。
しかしながら、世界が切り離された後、ヒトが『魔』を見ることが難しくなりました。心が近いモノにしか『魔』を見ることはできなくなったのです。
長い年月の間に、ヒトはかつて事実として知っていたことを、単なる伝説…作り話…と思うようになり、『魔』を見ることのできるモノは減っていきました。

Question ９　上司・主君などはいますか。どんなひとですか。
私は世界を支える柱なので、上司も主君も居ません。
この国では、神殿の長である巫女姫が月光水晶の信徒を束ねています。私にとっては母とも姉とも思うヒトです。
また、ヒトの王である男も居ます。彼は、伝承を信じてはいないようですし、神殿に対して反感を持っているように感じられます。
魔のモノの長は“黒き風”という名で呼ばれているモノです。性格は、その名の如く風で、大概の夜は王都の周りを飛んでいるようです。時折、遠出をすることもあるようですが。

Question 10　恋人(夫・妻)はいますか。どんなひとですか。
月光水晶の使徒である楽士、デュラス・ディ・ユーリャです。（『ユーリャ』は楽士に冠せられる称号です）
最年少で正楽士となった天才の誉れ高いヒトです。本人は全く知らないことですが、彼は、かつて世界を救った勇者であったモノと同じ魂を持っています。それが判っているのは、私と魔のモノ達だけです。

Question 11　特殊技能などあれば教えてください。
世界の半分である夜と魔を司る月光水晶なので、望めば永遠を生きることも出来ます。
飢えや渇きや病などとも無縁ですし、どんな攻撃も（私が望まない限り）私を傷つけることはできません。居たい場所に思った瞬間に居ることも、私に属する総てのモノに望む影響を与えることも、私には容易なことです。
但し、時間には干渉できません。従って、死者を蘇らせる等という事は不可能です。
ちょっと変わった（？）能力としては、月の満ち欠けが判ること…でしょうか。月は私の分身であり私自身でもあるので、その満ち欠けは、たとえ眠っていても判ります。

Question 12　体を動かすのは得意ですか。動作は速いほうですか。力は強いですか。
舞姫なので、得意です。動作も速い方でしょう。
力は…ヒトとしての肉体的な力は強くないですが、どんな重いものでも動かそうと思えば動かせます。

Question 13　書物は読めますか。読むのは好きですか。
読めますし、好きです。

Question 14　喋るのは好きですか。母国語以外に話せる言葉はありますか。
特に好きではありません。歌うほうが好きです。
母国語以外の言葉でも、望めば自由に使えますが、特に必要ないです。

Question 15　行ってみたい所はありますか。それはどんなところですか。
ありません。行きたい所には、いつでも一瞬で行けますから。
強いて言うのであれば、私の一部である『水晶の月』がかつて存在した世界…『魔』の故郷であり、ヒトが『魔界』と呼ぶ世界…へ行ってみたいですが、それは、能わぬ望みです。

Question 16　好きな食べ物は何ですか。それはどんなものですか。
特にありません。

Question 17　嫌いな食べ物は何ですか。それはどんなものですか。
特にありません。

Question 18　朝起きてまず最初にする事は？
月と太陽の位置を感じること……でしょうか。

Question 19　夜寝る前に必ずする事は？
18に同じです。

Question 20　苦手な人はいますか。どんなひとですか。
特に居ません。

Question 21　尊敬する人はいますか。どんなひとですか。
特に居ません。総ての存在は私とは異なるので、それぞれに驚きや愛しさはありますが。

Question 22　死んでもやりたくない事はありますか。それはどんなことですか。
特にありません。

Question 23　もし、ひとつだけ願いがかなうとしたら、何を願いますか。
デュラスが、何度生まれ変わっても、私を見つけてくれること…です。

Question 24　もし、あなたに子どもが出来たら、どんな子どもにしたいですか。
世界と歌と舞を愛してほしいです。
好きなヒトと共に行き、共に老いて死ぬ…そんな生を歩んでくれたらと思います。

Question 25　どのように死にたいと思いますか。
世界が真の終わりの刻を迎えるとき、世界と共に眠りに付くことです。

Question 26　あなたの野望は。
特にありません。

Question 27　自慢話をおひとつ。
特にありません。

Question 28　今までで一番恥ずかしかった事は。
デュラスに舞姫の腕輪を貰った時、彼から、彼の父親である銀細工師に「『好きな娘にあげるんだ』と言って作ってもらった」という話を聞かされたこと…でしょうか。もう、どうしようかと思うくらい…どきどきしてしまいました。

Question 29　今までで一番嬉しかった事は。
デュラスが、私がヒトではなくても好きだと言ってくれた事です。

Question 30　今までで一番ショックだった事は。
特に思いつきません。

Question 31　戦争をどう思いますか。
ヒトの性…でしょうか。
これまで何度も繰り返されてきましたし、これからも、おそらく何度となく繰り返されるのでしょう。
すれ違う想いの積み重ねが、そうさせるのだろうと…思っています。

Question 32　夢はありますか。それは何ですか。
今生をデュラスと共に生きること…ですが、これは多分、叶わぬ願いでしょう。

Question 33　信念はありますか。それは何ですか。
ヒトは弱く儚く愚かではあっても、果てしなく強いモノである。

Question 34　趣味はありますか。
特にありませんが、強いて言うなら、歌うことと舞うこと。
これは、勤めであり趣味でもあり、そして、存在そのものの表現でもあります。
月光水晶は、歌舞音曲を司るモノでもあるので。

Question 35　あなたの世界に魔法はありますか。魔法についてどう思いますか。
あります。 月光水晶…すなわち私…が魔法の源です。ヒトや魔の強い想いに私の力が応える、それが魔法です。

Question 36　好きな事は何ですか。
歌うこと、舞うこと、デュラスの楽を聞くこと、です。

Question 37　嫌いなことは何ですか。
特に無いですが、世界を滅ぼそうとする想いは嫌いです。

Question 38　大事なものは何ですか。
世界です。
この世界を支えることが、私の望みであり、また、存在意義でもありますから。

Question 39　好みのタイプは。
世界を愛するモノ…です。

Question 40　異性をオトすコツなどあればご教示ください。
特にありません。

Question 41　異性遍歴などは。
特にありません。

Question 42　これだけは許せないっということはありますか。
世界を消滅させようとする行為です。

Question 43　死ぬまでにやっておきたい事はありますか。
特にありません。

Question 44　あなたの世界に竜はいますか。妖精は？　それは、どんなものですか。
居ません。

Question 45　あなたの世界に魔物はいますか。それは、どんなものですか。
居ます。
魔物とは、狂った『魔』です。二度と帰れぬ故郷を思いつづけ、ついに正気を失ったとき、魔のモノは『魔物』と化します。

Question 46　雨の日は嫌いですか。その理由は。
べつに嫌いでは無いです。雨の日はまた晴れの日と違った世界の風景がありますから。

Question 47　忘れられない風景はありますか。
今生の私にとっては、生まれて初めて月を見た夜です。

Question 48　戻りたい場所はありますか。
特にありません。

Question 49　作者にひとこと。
ヒトは壊れやすい生き物ですから、健康には留意してください。

Question 50　読者にひとこと。
この世界は、月光水晶（すなわち私）と陽光水晶によって、支えられています。
陽光水晶は、かつての世界の柱であった天地珠の破片であり、あまねく総てのヒト、総てのモノがその化身です。ですから、あなたもまた、陽光水晶の破片なのです。
あなたがそこに居ることが、この世界を支えている。そして、あなたの瞳にうつるすべてのモノが、あなたと共に世界を支えているのです。
どうか、それを忘れないで下さい。
この世界がある限り、陽光はあなた共にあり、月光もまた、あなたと共にあります。



『幻想海悠園』
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