『幻想海悠園』
『語部館』
『月光水晶戦記』

第四歌

伝承



かの滅びの日

轟音とともに砕けた天地珠の破片は

ひとりの巫女の命と引き換えに

ひとつの預言を与えた

『 いつの日にか 最後の天地珠の巫女が現れ

勇者を導き ヒトを 滅びから救うだろう…… 』



「失礼いたします…」
衝立の向こうから、声がかけられる。
やや高い、男の声。
一呼吸おいて姿を現したのは、紺青の衣を纏い、手に籠を持った痩身の青年。灰色の髪を後ろで編んで束ね、額には深緑の石を埋め込んだサークレットをして。
それは、『地の三賢師』のひとり、ズァインであった。

「…おや、起きていらっしゃいましたか」
寝台の上に半身を起こして座っているシーアに、ズァインが微かに笑みを含んだ声をかける。それへ小さく頷いて、シーアは拗ねた調子で言った。
「あぁ…俺、もう大丈夫だと…思うんだけど…?」
退屈だし、薬は苦いし…と続けるシーアに、ズァインが苦笑する。
「即答は致しかねます。ともかく、傷の具合を見せて頂きましょう」
さぁ横になってください…と促され、シーアは渋々と寝台に身を横たえた。

ズァインが手馴れた動作で包帯を解き、傷口を注意深く診察する。
それを眺めつつ、シーアは、改めて驚きを感じていた。
(…あれから…まだそんなに経ってないのに……)
傷口はきれいに塞がり、腫れも痛みも無く、浅い傷などは、もう、新しい皮膚がうっすらとできている。
(……こんな早く…治るもの……なんだ……)
これまでなら、血が止まって傷が塞がりかけるまででも、かなりの時間がかかった。時には酷く膿む事もあって、そうなると、何日も熱が続き、ろくに眠れず、モノを食べる事もままならなくなる。そのせいで死にかけた事も、一度ならずあった。
また、手持ちの水や食料が尽きれば、傷が悪化するのを承知の上で、動かねばならなかったから、怪我が治るまでには、本当に、長い時間がかかるのが常で。
そういうものなのだ…と、そう思っていたシーアだったのだ。
けれども。
ズァインによって処置の施された傷は、熱を持つことも腫れることも膿むことも無く、痛むことさえも殆ど無く…ただ、奇妙な感じに身体がだるくて…ズァインによれば、それは痛みを抑える薬草の所為だという話なのだが…とにかく、シーア自身、我が身の事とはとても信じられない程の早さで、日々着実に治っていった。
(…一体…?)
彼等は何者なのだろう? とシーアは思う。
リスィアは『話をするのは、起きて歩けるようになってから』と言い、ズァインは頑として起きる許可をくれず、その為、あの日以来、未だ、シーアは何ひとつとして聞かされていなかった。
もっとも、暫く前までは、だるいわ眠いわで、その事を深く考える気にもならなかった…というのが真相なのだが。
けれど。
ここ数日、特に一昨日あたりからは、体力が回復してきた所為なのか、だるさも眠さもなく、日がな一日、ただ寝台の上でじっとしているだけという状況に、シーアはかなり辟易としてきていた。
それでも。
ズァインが『未だ起きては駄目です』と言うので、シーアは、渋々ながらも言われた通りにしていた。何しろズァインは、シーア自身すら死を覚悟した程の怪我を、こんなに短期間で鮮やかに治療してくれたのだ。そのズァインの指示とあれば、反する気にはなれなかった。

ズァインが薬を塗り、新しい包帯を巻く。
それを、シーアがじっと見て。
期待を込めた視線。
それに苦笑しつつもズァインは首を振った。
「残念ですが、今日一日は、未だ寝ていてください。ですが…今夜、熱が出たりすることが無ければ、明日から少しづつ起きても良いでしょう」
「……あの苦いヤツは…?」
恨めし気な目付きで尋ねるシーアに、ズァインが殊更に重々しく宣言する。
「徐々に量を減らしますが、まだ暫くは、飲んでいただきます」
「………」
溜め息をひとつ吐いて、シーアは頷いた。




クリーム色の天幕の上で、灰色の影が踊る。
さやさやと聞こえる、木々の葉が鳴る音。
それを見るとも無く見、聞くとも無く聞きつつ、シーアはぼんやりと考えを巡らせていた。

(…彼らは……一体…?)
ここに居るモノ達は、一体、何モノなのだろうか?
自分の名を知っていた、リスィア。
見た事も聞いた事もないような薬を使い、鮮やかに傷を治してくれた、ズァイン。
シーアが知るのは、今のところ、この二人だけだが、天幕の入り口までは他にも何人かが来ている。もっとも、それらのモノ達は皆、衝立の向こうから声をかけてリスィアを呼び、姿を見せることなく去って行くのが常であった。
だが。
切れ切れに聞こえる会話から、それなりの人数が居り、かつ、かなり組織だった行動をしているらしい事が推測できた。それは、初めてリスィアを見た日に彼女が言った『魔の下僕であるヒトが襲撃してきた程度であれば、たとえ数十人であろうとも、十分に対応できます』という言葉を裏付けるものでもあった。
(……リスィア…といえば……)
内心でそう呟き、シーアは首を傾げた。
ズァインをはじめとして、天幕を訪れる者達は皆、彼女を『クゥ・リスィア』と呼ぶ。それを不思議に思ったシーアは、ある日、自分もそう呼ぶべきなのか? とズァインに尋ねてみたのだ。
その問いに、ズァインは、こう答えた。
『あなたには、彼女を“リスィア”と呼ぶことが許されています』と。
一体どういう意味なのか? と問い返すシーアに、ズァインは静かに言葉を継いだ。
『いずれ、クゥ・リスィアから、お聞きになれるでしょう。ですから……今は、怪我を治すことだけを考えてください』
丁寧な言葉と口調の中に、突き放すような冷たさを感じて、納得できないままシーアは頷いたのだった。
(…リスィア…と…クゥ・リスィア……)
どういう事なのだろうか? とシーアは思う。
それは、リスィアが自分の名前を知っていた事と、何か関係があるのだろうか?
(…それに……)
あの時。
『いずれ、クゥ・リスィアから、お聞きになれるでしょう』と言った、あの時。
常に穏やかなズァインが、ほんの一瞬、殺気にも似た無機質な光を瞳に宿したのは、何故なのだろう?
「………」
わからない。
いくら考えても、何も思い当たらない。
当然といえば当然だった。
リスィアともズァインとも、ほんの暫く前に出会ったばかりなのだから。
溜め息混じりに苦笑する。
(…まあ…いいか……)
明日になれば起きても良い…とズァインは言った。
起きて歩けるようになったら話をします…とリスィアは言った。
近々…あと数日のうちには、総てが判るだろう。
(そうしたら……)
何かが始まる。
あるいは、何かを始めることができる。
根拠もなく、シーアはそう思った。




「退屈していますか?」
言葉と共に、リスィアが天幕の中に入ってくる。
それをチラリと見遣り、シーアは憮然とした表情で答えた。
「…もう、退屈するのにも飽きてきた……」
溜め息交じりの言葉。
リスィアがクスクスと笑いながら、寝台の傍に歩み寄る。
「それでは…退屈しのぎに、物語でもお聞かせしましょうか?」
シーアが驚いたように目を瞬かせ、そして、期待を込めて頷いた。

「あなたは……かつて、この世界には魔が居なかったのだ…という話を、聞いたことがありますか?」
「あぁ…」
幼い頃、母が歌うように話し聞かせてくれた物語。
それらは総て『昔々、この世界に魔がいなかった頃…』という詞から始まった。
どんな物語だったのかは、よく思い出せない。
けれど、それだけはハッキリと覚えている。
魔がいない世界。
魔の襲撃に怯えなくていい世界。
魔の下僕達に狩られる心配の無い世界。
(…そんな世界…だったら……)
どんなに良いだろうと…そう思いながら、母の語る言葉を聞いていた。
その声も、今はもう、思い出せない程に遠い。
ただ、薄いガラスの鳴るような、ひどく澄んだ感触が、耳の奥に残っているだけで。
その印象が不思議なほどリスィアに似ていて、シーアは戸惑う。
(……母…は……)
声も姿も全く思い出せないけれど、しかし、リスィアに似たところなど、少しも無かった筈だ。それだけは判る。
にもかかわらず、似ている…と思わずにはいられない。
(不思議だ……)
内心でそう呟きつつ、シーアはリスィアの声に耳を傾けた。

「昔々…遠い遠い昔。この世界に、未だ、魔が居なかった頃。その頃の世界には、世界を支える柱たる天地珠がありました」
歌うようにリスィアが語る。
「聖なる地、ソゥ・ルグリィアには天地珠を奉った神殿があり、そこには、数多の巫女や神官が居て、日々祈りを捧げていました。その祈りに応え、天地珠は、大地を潤し恵みをもたらし…ヒトは、世界の主として栄華を極めていたのです……」
そこで言葉を切り、リスィアは軽く目を閉じた。
何かを思い出すかのように。
「…その頃のヒトは、屋根が霞んで見える程に高い塔を建てたり、風よりも早く空を飛ぶ巨大な乗り物を作ったり、山を貫く道を造ることも、海の下を通る道を造ることすら容易く成し、およそありとあらゆる病を癒す知識と薬とを持ち、手や足を失ったモノが新しい手足を得る事すらできました……」

リスィアの語る言葉を聞きながら、まるで夢のようだ…とシーアは思う。
今のヒトには、どんな力も無い。
己自身を守る力すら持たない、無力な存在だ。
そのヒトが、かつて、それほどまでの力を持っていたなど…一体、誰が信じるだろう?
誰も信じはしない。
けれども。
(…本当のこと…なんだ……多分……)
そう、シーアは思う。
何故ならば。
今、リスィアが語っているほど明確にでは無いけれども、こういった物語…かつてヒトが世界の主として栄えていたのだという物語…は、ひっそりと語り継がれている。シーアが母親から聞かされたように、誰もが、子供の頃、そんな話を聞かされているのだ。
馬鹿馬鹿しい作り話だと言い、子供に聞かせる暇つぶしだと言い、語るモノも聞くモノも、誰一人として、その中に一片の真実があるなどとは思わず。
それでも、ヒトは語り継いできた。
そんな事があった訳が無いと…そう言いながら。
何故か?
(…それは……真実だったから……じゃないのか?)
どんなに否定しようと、誰ひとり信じるモノがいなくても、それでも、真実は変わらない。
だからこそ、誰もが、馬鹿馬鹿しいと思いながらも忘れ去ることが出来ず、語り伝え続けてしまったのではないだろうか?
そう思いながら、シーアはリスィアの声に耳を傾ける。
不思議と懐かしい、その声に。

「……地上には数多くの国があって、それらの国々は、時に争い、時に和し、栄えては滅び、滅びては興り……それらの歴史から、あるモノは教訓を得、あるモノは何も学ぶことなく同じ過ちを繰り返し……ヒトは互いに愛しあい、憎みあい、殺しあい、助けあい…それが、悠久の時の果てまで続くと…そう、思われていました」
沈黙。
さやさやと木々の梢が鳴る。
天幕の上を踊る影。
その先を、リスィアは語らず、シーアも尋ねない。
ただ、風の音だけが響いて。

長い沈黙の後、リスィアは静かに言った。
「……さぁ…少し、お眠りなさい……」
あまり起きていて熱でも出たら、ズァインは絶対に、起きる許可をくれませんよ…というリスィアの言葉に、シーアは頷いて目を閉じた。




翌朝。
いつものように診察に来たズァインは、いつも以上に念入りに傷の様子を確認すると、シーアに起き上がることを許可した。
当面は天幕の周囲を歩く程度…という制限付きではあったが。

そして今、シーアは天幕の前に立って、その隣に生えている樹を見上げていた。
(…これ…が……)
長いこと寝台に横になって、その影だけを見ていた樹の、実物か…と呟く。
(やっと本物が見られた…)
それは、奇妙な感覚だった。
その樹を見るのは初めてなのに、その枝が揺れる度に聞こえてくるざわめきは、すっかり耳に馴染んだもので。
そう。その感覚は、まるで……
「どうかしましたか?」
後ろから声をかけられて、シーアはゆっくりと振り返った。
そこに立っていたのは、銀の髪に銀灰色の瞳を持つ女性。
「……リスィア……」
呼びかけとも呟きともつかぬ調子で言い、シーアはリスィアを見つめた。
(そう……リスィア…だ…)
再び樹に視線を移して、シーアは思う。
初めて見る筈なのに懐かしい。それは、リスィアを見た時と同じだ。

「…昨日の物語の続きを…お聞かせしましょう」
(え?)
不意にそう言われ、シーアは目を瞬かせた。
「……続き…だって?」
「えぇ」
頷くリスィアを不審気に見返し、シーアは思う。
(……続きなんて……)
そんなものは無い。
かつて世界には『魔』が居なかった。
そして、ある日、突然『魔』がやって来て、ヒトは、世界の主の座を追われた。
物語はそこで終わり。
続きが今のこの世界で、それは、物語などではなく現実だ。
けれども。
ふわりと笑みを浮かべ、リスィアは頷いた。
「えぇ。続き…です」

シーアの傍を通り抜けて、リスィアがゆっくりと樹に歩み寄る。
細い指先で、カサついた幹にそっと触れて。
そして、リスィアは風に揺れる枝を見上げた。
「……かの滅びの日の、その瞬間。世界を支えていた天地珠は、一瞬にして砕け散りました。そして、その破片のひとつが、天地珠に最も近い場所に居た、ひとりの巫女を貫いたのです。その傷は、巫女の命を奪う程に深いものでした。けれども……」
「…けれ…ども…?」
シーアが息をひそめて、リスィアの背中を見詰める。
「…けれども、その巫女は、事切れる前、預言の詞を残したのです」
目を閉じて天を仰ぎ、リスィアは歌うように続けた。
まるで、呪文を唱えるかのように。
「『天地珠は砕けたが、未だ、その力は失われていない。いずれ、破片に残された最後の力を使う、最後の天地珠の巫女が現れる。そして、巫女は勇者を導き、ヒトを、滅びから救うだろう』」
(…え…?)
ゆっくりと、リスィアが振り返った。
ざあぁ…っと木々の梢が鳴る。
呆然と目を見開くシーアの瞳をまっすぐに見詰め、リスィアは言葉を継いだ。
「……そこで、巫女達と神官達は、砕けた天地珠の破片を拾い、何組かに分かれ、それぞれに深い森や山の中へと身を隠しました。いつの日か、預言の成就される日が来ることを信じて……」
木漏れ日が、リスィアの銀の髪を煌かせる。
リスィアの銀の髪と、そして、胸元にさげられた水晶の破片を。
「…ぁ……」
まさか…とシーアは想う。
そうなのか? と。
問い掛ける視線に、リスィアは微笑んで頷いた。
「そうです。これが…かの巫女に、その命と引き換えに預言をもたらした、天地珠の破片なのですよ……」
「……あ…」
瞬きすら忘れ、シーアはリスィアを見詰める。
言葉が出て来ない。
(…ある…んだ……)
震えるほどの喜びとともに、シーアは想う。
(……預言…が……ヒトは滅びない……という…預言が……あるんだ…っ)
ヒトが、滅びから救われる…という預言がある。
それを信じ、伝え続けてきたモノ達が居る。
今、ここに。
自分は今、そのモノ達と居るのだ。

ゆっくりと、リスィアが近づいてくる。
そして、シーアの額に軽く手を触れると、静かに言った。
「疲れたでしょう? この話の続きは、また明日に……」
「……俺は……」
大丈夫だ…と言おうとして、声に力が入らないのに気付き、シーアは眉根を寄せた。
「………」
「あまり無理をして、また熱が出たら…ズァインが嘆きますよ?」
微かに笑いを含んだリスィアの言葉。それへ、シーアは溜め息を吐きつつ頷いた。
けれども。
どうしても、今、確認しておきたい事があった。
ゆっくりと視線を上げてリスィアを見詰め、口を開く。
「ひとつ…だけ……教えて、くれ……」
言葉を発すると、足の下から力が抜けていくようで、シーアは内心で舌打ちした。
(…なるほど、ズァインが起きる許可をくれないわけだ……)
今更ながら、自分の体力がどれほど失われていたかに気付き、妙に納得する。
小さく溜め息を吐き、シーアは言葉を継いだ。
「……勇者を……ヒトを滅びから救う…勇者を……導く…最後の、天地珠の巫女……というのは……それは……」
目を閉じて、開く。
「…それは…君、なんだな?」
確信を込めた、問い。
まっすぐに見詰める瞳に笑みを向け、リスィアは応えた。
「そうです。私が、最後の天地珠の巫女…クゥ・リスィアです」




まどろむシーアの耳に、木々のざわめきに混ざってリスィアの歌声が届く。
それを聞きながら、シーアは想う。
(…ヒトは…滅びはしない……)
そう、信じてきた。
けれど、それには何の根拠もなく、ただ、そう信じたかったから信じてきただけなのだ。
信じれば。
信じ続けていれば。
信じて、諦めさえしなければ。
(…そうすれば、叶う……。叶って欲しい…と……)
そう想っていた。
時折ふと、何の根拠も無いのに、何故、こんなに信じ続けられるのか、自分で自分を訝しく思うこともあった。
ヒトの滅びは避けられぬ運命なのだと、そう考えてみる日もあった。
誰も彼もが諦めているのに、自分だけが諦めずにいるだけで、それで何かを変えられるのか? と。
それでも。
ヒトは滅びない…とシーアは信じた。
何故ならば。
魔の下僕達に襲撃を受けると、ヒトは皆、我先に逃げる。
何とか助かろうと、逃げ惑うのだ。
総てを諦めているなら…本当に、総てを諦めているのなら…何故、逃げる?
逃げるのは助かりたいからで、それはつまり、諦めていないという事ではないのか?
(…だから……)
だから、自分は一人ではない。
諦めていないのは、自分だけではない。
ヒトの滅びは、避けられぬ運命などではない。
そう、信じ続けてきた。
(……天地珠の…巫女……が…勇者を導き……ヒトを…滅びから救う……)
リスィアの語った預言の詞を繰り返す。
噛み締めるように。
(…やっぱり…そうだったんだ……)
何の根拠もなく、自分は信じ続けてきた。
どうして信じられるのか、自分でも不思議に思いながら。
その理由が判った…とシーアは呟く。
(……真実だったから…だ……)
ヒトが滅びから救われる…という預言は、確かに存在していた。
そして。
今、預言された天地珠の巫女が、居る。
ヒトを滅びから救う勇者を導くという、巫女が。
(リスィア……)
彼女と共に行こう…とシーアは想う。
勇者を導く巫女である彼女と共に行き、彼女が導く勇者と共に戦おう…と。
そう想いながら、シーアはゆるやかに眠りに落ちた。




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